知能機械の観察:備中典侍日記



[原文]きようはくもがいま×した×めだかのえさ□おやりましたくもにひかかてくもはたべはじめた
[大意]今朝(5月12日)のこと、火鉢に水を張って飼っていたメダカに餌を与えようと火鉢を覗き込むと、そこにはクモが巣を張っているではありませんか。わたくしはそれにもかかわらずメダカの餌を投げ与えたのです。餌はクモの巣にかかってしまい、まるでビーズのように見えてとても印象に残ったのです。するとクモが餌を食べ始めるではありませんか…
[鑑賞のポイント]まず作者である備中典侍(びっちゅうのすけ)は備中国(今の岡山県)に住む4歳2ヶ月の童(わらべ)です。いきなり一文字目の「き」が鏡文字なのですが、ここでツッコミを入れるのは大人気ない「おおらかな気持ちで、温かく見守れ」という「下から目線」を汲み取って読みましょう。