2項間漸化式の解法
例題:漸化式 , で与えられる数列の一般項を求めよ。
この問題は次のように解きます。まず漸化式 は次のように書き換えることができます:
ここで とおくと、この式は となって公比2の等比数列であることが分かります。なぜこんな式変形に思い至るのでしょうか?式変形の元になった発想を言う前に、まずは一般項の計算をしましょう。この式は任意の自然数で成り立っています。つまり
(Eq.1) .
となっています。ここで1番目の式を2番目の式に代入すると
(Eq.2) , , , , …(以下略
となります。ここでこの式を3番目の式に代入すると
(Eq.3)
となります。ここでこの式を4番目の式に代入すると
(Eq.4)
となります。ここでこの式を…【途中略(^^;】…番目の式に代入すると
(Eq.5)
となります。ここでこの式にを代入して
(Eq.5)
となります。最後に右辺の1を移項して
(Eq.6)
が得られます。
問題の答え:
式変形のやり方
ではなぜなんて式変形を思いつくのか?というか -1 ってどうやって求めたのでしょうか。まず計算の方法ですが
とやって等比数列の問題に帰着させます。なぜ等比数列になると気付くのかというと、式を見ると大雑把には「ある項は一つ前の項のおよそ2倍」なので「多分、等比数列っぽいヤツになるんとちゃうやろか」などとヤマを張って式変形をするのです。
漸化式に対し
(Step.1),をと置き換え、1次方程式を作る。
(Step.2)1次方程式の解()を求める。
(Step.3)その解()をから引き算したもの {} は等比数列となる。
ですから「答えを出すだけ」ならば、いきなり「公比2の等比数列とちょっとのズレだろうから答えの形は」と置いて、, から , を出しても答えは出ますね。
式変形の意味
漸化式の不動点を求めているのです。