• 父の法事も近づいて久々に母に電話をする。ちょっとショックな父のエピソードを聞く。

  • 典侍は元気に二本足が生えているような子で、今日は今日で脚立によじ上って母を慌てさせたようだが、
    小さい頃のボクは病弱であった…。

  • 生後4ヶ月(8月生まれだから冬だ)を過ぎたあたりから良く風邪を引いたらしい。
    年の暮れも迫ったある雪のひどい日に熱を出してしまい、
    祖母が夜勤明けの父に病院に連れて行くよう連絡をしたそうだが、
    何時まで経ってもちっとも現れない。
    ついに母は祖母からの連絡を受けて、
    休暇を急いで取って今福町の祖父母の家まで帰ると、
    雪の中をボクを背負って病院に連れて行ってくれたそうだ。
    父はというとどっか繁華街で麻雀を打っていたらしく、
    「雪が降ってたから云々」という父の返事にたいそう母は腹を立てたようだ。
    もうかれこれn十年(んじゅうねん)も前のエピソードに、
    「あの時は腹が立った」と言っているくらいだから余程のことだったのであろう。

  • 本局は京坪町にあるのだが、現在の局舎に立て替える一時期、
    港の傍の朝市の立っていたあたりに仮の局舎を構えて営業していたらしい。
    あたりは、昼でこそ定食屋がそこそこ開いているのだが、
    夜になると開いている飲食店もほとんどなかったようである。
    当時、母はボクをおぶって戸尾町のバス停から駅裏の局舎まで
    父に弁当を届けていたそうだ。
    先の病弱でよく病院に行っていた話とあわせて、
    ボクが次第に大きくなっていき、おんぶも結構な負担になりそうだったのが、
    母がクルマの免許をとる動機のひとつとなったようだ。