備中典侍日記:ぶたにく
最近読んだ本で、とくに印象に残ったものを挙げる。こども向けというよりは、むしろ「自然」についてヘンテコなイメージを持っているオトナ(たとえば「有機無農薬が良い」みたいなヘンテコな「天然物崇拝」に毒されたオトナ)が読むべき本のように思われる。
- 作者: 大西暢夫
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2010/01/30
- メディア: 大型本
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舞台は鹿児島市にある知的障害者施設で、絵本は子豚の出産の写真から始まって、赤ちゃんぶたの授乳、日常の成長、出荷、食肉処理工場の様子、解体、加工…そして子豚の様子。
食肉工場の写真でずらーっとぶら下がっているぶたを見て、典侍が「これ何なん?」と訊くので、「スーパーでプラスチックのトレーに入っているお肉のもとのもと。この大きなかたまりを小さく切っていくんだよ」と説明をする。
生き死にって、こうやって、ちょこっとずつ教えていくものだろうな。