「局所化する学習習慣」からの抜書き

第4回学習基本調査・高校生版 ・第1章 3.局所化する学習習慣- Benesse教育研究開発センター(この調査のトップページ)
Neanさんのブクマ経由で知る。まずNeanさんに感謝。この調査を無料で参照できるようにしているBenesseに感謝する。2006年の時点の調査のようである。いまのところ調査報告の全体を見たわけではなく、目次でボクの興味を引いたページを見ただけ。分析の結果のステートメント部分の一部を抜書き:

 “脱受験競争時代”における学習からの離脱をもっともはっきりと映し出しているのが、セカンド・ランクの高校生である。[途中略(あらき)]少子化を背景にやさしくなった大学入試の恩恵をもっとも受けたのは、この層の高校生であるといってよい。
 彼らの没落によって、日本の普通科高校において、家庭学習の習慣を保持する高校生はいっそう「薄く」なった。学習習慣は、高校階層構造の頂点に位置する一握りのエリート高校生に局所的に存在しているにすぎない。それは、今回の調査で鮮明になった、“脱受験競争時代”における若者の学習行動の2つめの特徴にほかならない。
“脱受験競争時代”に、だれがなお学び続けるのか。[途中略(あらき)]“脱受験競争時代”は、すべての子どもたちが競争から解放された時代ではない。競争するものと競争しないものの分化が鋭さを増す時代でもある。この結果は、いわゆる教育格差の拡大や格差社会をめぐる議論と無関係ではない。
月並みだが「すげーショック」。大学入試はもはや学習のインセンティブにすらならないのか。この「結果」をボクは目の当たりにしているのね。これは彼らを「社会に送り出す」ときのギャップをどう埋めるかが大きな課題になるなあ。