運動と力

足が地についてない、あるいは飛行機を使った無重力体験に関する誤概念について

今日、大学全体の教養教育の再編成についてのながいながい会議がようやくおわったあとで、こんなクイズを出してみた飛行機を使った無重力体験(微小重力状態)の実験は良く知られているが、機内が無重力状態になっているとき、飛行機は必ず高度が下がってい…

ニュートンの運動方程式に関する覚書*1

ニュートンの運動方程式は m a=F1+F2+…, すなわち「質量 m の物体に生じる加速度ベクトルはその物体にかかる力のベクトルの総和に等しい」なのだが*1、実際に物体が運動しているところを観察しているときに m と Fj のいずれが既知なのかで式の捉え方(ある…

加速度という言葉

これは acceleration の訳語なのだが、イタリア語に accelerando という言葉があることを音楽の時間に習うように「じわじわと速くなる」イメージが付きまとう。漢字の当て方もそのまんまである。ところがこの言葉は物理では「速度の変化の割合」というニュー…

「力のつりあい」と「作用・反作用の法則」のちがい

力のつりあい:1個の物体に対する法則 物体の数:1個 力の数:2個以上(何個でもある) これらの力の向きと大きさ:バラバラ(でも全部足すと零ベクトル) 作用・反作用の法則:2個の物体の間に必ず成り立つ法則 物体の数:1ペア(ちょうど2個) 力の…