加速度という言葉

これは acceleration の訳語なのだが、イタリア語に accelerando という言葉があることを音楽の時間に習うように「じわじわと速くなる」イメージが付きまとう。漢字の当て方もそのまんまである。

ところがこの言葉は物理では「速度の変化の割合」というニュートラルな意味を持たされていて、語感とのギャップが激しい。例えばお月さんは地球の周りを回っているのだが、速度の向きが刻々と変化しているので「月は加速度を持っている」という。地球の周りをまわる速さは変化しないんだけど。

そして最も肝心なことは加速度を持つ、すなわち「速度の向き」「速度の大きさ」のいずれかが変化しているとき、そこには「力」がかかっていることが分かるということだ。

だから何だ?と言われても困る。ここからどのように話を続けようと思ったのか忘れたからである。