「力のつりあい」と「作用・反作用の法則」のちがい
力のつりあい:1個の物体に対する法則
- 物体の数:1個
- 力の数:2個以上(何個でもある)
- これらの力の向きと大きさ:バラバラ(でも全部足すと零ベクトル)
作用・反作用の法則:2個の物体の間に必ず成り立つ法則
- 物体の数:1ペア(ちょうど2個)
- 力の数:1ペア(ちょうど2個)
- これらの力の向きと大きさ:正反対の向きで同じ大きさ
例題:大人と子供が押し相撲をしたら大人が勝った。このとき「大人が子供を押す力」と「子供が大人を押す力」では
- 「大人が子供を押す力」が大きい
- 「子供が大人を押す力」が大きい
- どちらも同じ大きさ
- 上のどれでも有り得る
参考:川勝先生の物理授業〈上巻〉力学編 p.39の問題を改変
この問題の答えは
「3.どちらも同じ大きさ」。「大人が子供を押す力」と「子供が大人を押す力」が2個の物体「大人」「子供」にかかる2個の力であることに注意します。これは作用・反作用の関係にあります。
子供が負けたことは「子供(という1個の物体)にかかる力(と力のモーメント)がつりあっていないこと」を示しています。