円の問題を丸く収めようとしないバカ

今日の釣り堀
算数の問題「円周率を3.14とするとき、半径11の円の面積を求めよ」の解を379.94とするのは誤り? - Togetter(4ページ目くらいで挫けた)
http://b.hatena.ne.jp/entry/togetter.com/li/940931
小学生の小数の計算問題の文脈なら「円周率を3.14とする」なので11×11×3.14=379.94でもいいんじゃないの?多分、10進表記の積の演算ルール(すなわち筆算)の運用が主眼じゃないかな。そこに「有効数字」だのと、場違いの文脈依存のフレーム問題をこねくりまわしてよろこんでバカじゃないかと思う。
まず 3.14 という値は、円周率の10進表現を 3.141592654 で近似して計算すると*1、相対誤差が 0.001592654 ÷ 3.141592654 = 0.000506957 くらいなので「およそ1/2000」の食い違いである。円の面積の公式はπ×r×rなので、面積の相対誤差も1/2000程度である。バスケの選手の身長を1mm程度測り間違えた程度。そのあたりの誤差評価がtogetterには全然、出てこないので、「工学(or物理)がー」「算数(or数学)がー」と言っている割には、実用的な値の求め方に対するセンスが誰にも無い*2
もし「有効数字」を考えたいのなら、こんな問題を提案すべきだ

1mm方眼紙を用いて、半径11cmの円を描き、その面積を升目を数えて求めなさい
(ちょっと広い方眼紙を買えば実現可能だし、答えはおよそ3万8千個で下2,3桁にブレが出るだろう。)
しかし「有効数字こだわり派」の発言の中には、そんな小学生にも操作可能な実際的な問題の提案はなく抽象的な「べき論」ばかり。つまり「値」に関する実用的なセンスが無い。
それからtogetterの中にもハテブにもツッコミがあったが、「有効数字」は「計測値」に対するもので「定数」に対するものではない。が、しかし、定数を10進表現して打ち切ったときに打ち切った部分が真値とどれだけズレを持つか?という、打ち切り近似の収束性の問題は考えることができる。相対誤差がおよそ 1/2000 なので、0.19 ≒ 0.2 cm2くらい。1mm方眼紙にすると20升目分くらい。(ただ「打ち切り数値の収束性」の話を「有効数字」と言っちゃうセンスの無さがバカバカしい。)
約3万8千の升目に対する20升目程度のブレに「小学生にも操作可能な具体的なイメージ」を持たずにこだわるあたりが、みなさんとことんセンスが無い「杓子定規VS杓子定規の空中大決戦」になっていると思う。

*1:我が家の5年生は 3.14159 くらい、習っている小学校の先生は30桁くらい覚えているようだ。好きだねぇ。

*2:とくに@odakinと@astrophys_tan