スプレッドシートとその四則演算を使って「対数表」を作り、2のルート,3乗根,4乗根を求める

教育用の覚書。「ペーパーテストにしづらいが、数学の基礎を掘り下げるような、高校までの教程の知識で解ける、大学の一般教養的な内容の問題」にならないかなと思って考えてみた。
ビュルギは1.0001を、ネイピアは0.9999999を掛け算して対数表を作りあげたが*1Google Driveスプレッドシート*2を用いて 1.01 を掛け算して「対数表」を作ってみた*3
セルに値 1.01 を書き込み、式 =[直上のセル]*1.01 をコピー・アンド・ペーストをすると、69番目に 1.98689442415385, 70番目に 2.00676336839539 がくる*4。つまり (1.01)69 ≒ 1.98689442415385, (1.01)70 ≒ 2.00676336839539 である。ここから線形補間を用いて 2 ≒ (1.01)69.6596010178917 となる。これより 21/2 ≒ (1.01)34.8298005089459 となるが、この値を (1.01)34 ≒ 1.40257698616957 と (1.01)35 ≒ 1.41660275603127 の線形補間から求めると、

21/2 ≒ (1.01)34.8298005089459 ≒ 1.41421557713917
となった。これを2乗すると
(1.41421557713917)2 ≒ 2.00000569862306
となる。同様にして
21/3 ≒ (1.01)23.2198670059639 ≒ 1.25992710503696, (1.25992710503696)3 ≒ 2.00002883595533,
21/4 ≒ (1.01)17.4149002544729 ≒ 1.18921811347244, (1.18921811347244)4 ≒ 2.00007398961649
となる。
ふーん、5~6桁の精度なら「スプレッドシート」「底 1.01」「線形補間」で求められるのね*5。パソコン教室を用いた1回分くらいの授業のネタ(何の単元の?)にはできそう。

*1:対数 - Wikipedia

*2:この問題程度ならフリーの「計算ノート」として十分に使える。ソフトウェアのインストールがいらないので便利かも。

*3:1.01を100回かけるとeの近似値になる。「なぜeなんて数を考えるのか」「高校数学で指数法則を分数や小数や無理数の冪にまで拡張することがいかに論理が飛躍しているのか」の解説のイントロにならないかとも思っている。

*4:式 =exp( N * ln(1.01) ) を計算させてみたが、全く同じ数値を出力したのでビックリする。Microsoft Exceel 2010 も同様だった。どんな計算してるんだ?掛け算だと「桁落ち」はそう心配しなくていいということかな?

*5:底 1.1 だと精度が3桁程度で悪いし、1.001 だと掛け算が700回程度のオーダーになる。精度の悪さは線形補間で使った演算に由来するのかな?わからん。