指数関数に関するボクにとって難しい問題
指数法則を満たす関数は (Cは定数)となることは簡単に示せるが、を満たす関数が指数法則を満たすことが示せないでいる。
答えの一つはをマクローリン展開の式に代入して、得られた指数関数の無限級数表示が指数法則を満たすというものだが(参照)、導関数の定義や平均値の定理などを使った抽象的な議論から出ないものかと考えて行き詰まる。
[2009.2.22追記]を満たす関数の逆関数はを満たす。の積分は対数法則を満たす。だから逆関数は指数法則を満たす。という言い訳を考えた
[2009.5.30追記]結局、元の微分方程式を有限区間上で正確に積分するというプロセスを経ないといけないから、まあこんな手段くらいしかないんだろうな。
[2010.1.5追記] f(0)=1, df/dx=f を満たす関数 f(x) があったと仮定すると(常微分方程式の解の一意性より1個しかないが)、これを一定間隔 y だけ平行移動した関数 g(x):=f(x+y) も dg/dx=g を満たす。このとき (d/dx)(g/f)=0 なので (g(x)/f(x))=定数=(g(0)/f(0))=f(y) であるから f(x+y)=f(x)f(y) となる…ということをおおしださんより教えていただく。ありがとうございます。
逆関数の微分について過去の学習指導要領をみる[2009.2.22]
http://www.nicer.go.jp/guideline/old/を見ると「逆関数の微分」が項目として立てられていた要領は1970年のものしかない。
- 昭和35年度(1960年) 高等学校学習指導要領(昭和35年10月施行) 第2章 各教科・科目 第3節 数学, 記載なし;第2款 各科目, 第1 数学I, 2 内容, (3) 関数とそのグラフ, 用語と記号
- 昭和45年度(1970年) 高等学校学習指導要領(昭和48年4月施行) 第2章 各教科, 第3節 数学, 第2款 各科目, 第5 数学III, 2 内容, (2) 微分法とその応用, ア 関数とその導関数, (ウ) 合成関数・逆関数の微分法;第2款 各科目, 第2 数学I, 2 内容, B 解析, (1) 写像, イ 写像の合成、逆写像
- 昭和53年度(1978年) 高等学校学習指導要領(昭和57年4月施行) 第2章 各教科, 第3節 数学, 記載なし;第2款 各科目, 第1 数学I, 2 内容, (3) 関数, [用語・記号] 逆関数
- 平成元年度(1989年) 高等学校学習指導要領(平成6年4月施行) 第3節 数学, 記載なし;第3 数学III, 2 内容, (1) 関数と極限, ア 関数の概念, (イ) 合成関数, 逆関数
- 平成10年度(1998年) 高等学校学習指導要領(平成15年4月施行) 第3節 数学, 記載なし;第3 数学III, 2 内容, (1) 極限, イ 関数とその極限, (ア) 合成関数と逆関数
かきかけ